民放の決算説明会資料を見てみる(スポットCM編)

あたりまえの話ですがテレビ局の収入の大部分はCMによる広告料です。そこで各局の決算説明会の資料からスポットCMの業種別売上を見てみます

テレビ朝日

テレビ朝日
決算説明会資料(pdf)
http://www5.uploader.jp/user/toraco/images/toraco_uljp00008.jpg
テレビ東京はタイム・スポットの月次毎の売上実績のような資料はあるのですが業種別の売上、動向のような資料は無いようです



次に業種別スポット売上の詳しい資料がある日本テレビ、TBS、テレビ朝日の2007年度通期のスポット売上上位10業種を比較してみます

日本テレビ シェア TBS シェア テレビ朝日 シェア
1 運輸・通信 8.5% 1 酒・飲料 10.9% 1 食品 22.5%
2 電気機器 8.0% 2 食品 10.5% 2 サービス・娯楽 16.8%
3 化粧品・トイレタリー 8.0% 3 化粧品・トイレタリー 9.7% 3 電気機器 9.1%
4 輸送機器 7.4% 4 エンターテイメント・趣味 9.1% 4 薬品 8.3%
5 薬品 6.9% 5 医薬品 7.8% 5 輸送機器 7.3%
6 アルコール飲料 6.4% 6 自動車・輸送機器 6.6% 6 金融・保険 6.0%
7 アルコール飲料 6.0% 7 総合電気機器 6.5% 7 化粧品・洗剤 5.9%
8 金融・保険業 5.0% 8 通信・放送 5.6% 8 出版 4.5%
9 サービス 4.7% 9 精密機器 5.0% 9 家庭用品 4.1%
10 映画・演劇興行 4.7% 10 金融 4.8% 10 住宅・建材 3.7%

どの局も同じような順位かと思っていましたがそれなりに局毎の違いが出てる。とはいっても「御三家」とよばれる食品、アルコールを含む飲料系、化粧品系、あたりのシェアが大きい。こういう比較的低額の日用品はCM効果が高いのでしょうか。ただ伸び率で見るとマイナスの業種が多く、http://www.asahi.com/business/update/0515/TKY200805150249.htmlとあるように厳しい状況のようです


今後を考えてみてもテレビに比べればまだまだ市場規模は小さいとはいえインターネットという新しい広告の選択肢が出てきてる以上、景況が良くなってきてもそう劇的にテレビCM市場が回復するのは難しいんじゃないかと思う。そうなるとどうCM収入依存から脱却するかがポイントになるのだろうけど手っ取り早いのがコンテンツを売ることでしょう。となるとテレビのコンテンツの「質」が問われることになっていく、それはテレビ局にとって本当の実力が試されるということでしょうね