2008年第1四半期の音楽業界の動向

一般社団法人 日本レコード協会が発行している「THE RECORD」の 2008年6月号を読んでいたのですが、そこに2008年4月度と第一四半期(1〜3月)のレコード生産実績や有料音楽配信の売上実績が載っています
一般社団法人 日本レコード協会
THE RECORD 2008年6月号(pdf)

オーディオレコードの状況

まずはオーディオレコードの4月と第1四半期(1月〜3月)の生産実績
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音楽ビデオは比較的好調みたいですがシングル、アルバム等のオーディオレコードはほとんど前年同期比割れ。この傾向はしばらく歯止めがかからないような

有料音楽配信の状況

次に有料音楽配信の2008年第1四半期(1月〜3月)の売上実績
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伸びが鈍化してると書かれてはいるものの堅調に伸びている。またインターネットの売上が20億8,100万円なのに対して携帯などのモバイルの売上が199億7,700万円と圧倒的にモバイルの売上が大きいのも相変わらず。ただその売上の中身がかなり変化してきている


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2005年に比べシングルトラック、ようは着うたフルがもの凄い伸びを見せている。まあ携帯のパケット定額制の定着もあるのだろうけど。また全体としても3年で3倍以上売上が増加している。CDの売上は落ちてるものの音楽自体の需要はあるのでしょうね
あと以前に少し書いたことがあるんだけど日本は極端に有料音楽配信がモバイルに偏っている。世界的に見てもここまでモバイルに偏ってる国は無い。ただ Digital Music Report 2008Report(pdf)の資料を見ると
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日本ほどじゃないけどモバイル>>オンラインの国が結構あったりする

2008年度の展望

第1四半期を見るかぎり2008年度の音楽業界は引き続きCDの売上は厳しい状況、有料音楽配信は好調を維持という感じになりそうです。2007年の日本の音楽市場のシェアはCD、音楽ビデオ等が86%、有料音楽配信が16%、その他が2%という比率だっだのですが2008年度はアメリカ並(24%)ぐらいまで有料音楽配信のシェアが拡大してくるかもしれないですね