2008年上半期のテレビの視聴率はどうだったのか

2008年度上半期のHUT

まずはテレビ局全体の指標となるHUT*1から
TXN系列世帯視聴率推移(GH、全日、PT:半期、年度)より

GH(19:00〜22:00) PT(19:00〜23:00) 全日(6:00〜24:00)
08年度上期 65.6 64.3 43.1
07年度上期 65.2 64.1 43.0
07年度通期 65.8 64.3 43.3

視聴率が低下しているとよく言われますがたしかに10年前の97年度と比べると下がっているのは事実です。しかし2006年あたりからHUTは下げ止まりをみせており、またわずかではありますが上昇の傾向もみせています

各局の上半期視聴率

次に各局の上半期の視聴率動向
TBSテレビ 会社の情報
2009年3月期第2四半期決算説明会配布資料(pdf)より
※()内の数字は順位

GH(19:00〜22:00) PT(19:00〜23:00) 全日(6:00〜24:00)
NHK 13.6%(1) 12.1%(2) 7.3%(4)
日本テレビ 12.0%(3) 12.0%(3) 8.0%(2)
TBS 11.1%(4) 10.9%(5) 7.3%(4)
フジテレビ 13.2%(2) 13.2%(1) 8.4%(1)
テレビ朝日 10.6%(1) 11.5%(4) 7.6%(3)
テレビ東京 7.9%(6) 7.5%(6) 3.5%(6)


NHK、視聴率トップに 上半期ゴールデンタイムというニュースにもなっていましたがNHKの躍進が目立ちます。8月の視聴率を見てもわかるように北京五輪があったことが大きいのですが、他の月を見ても4月以外はゴールデンで2位以上をキープしつづけているなど北京五輪以外の番組も好調だったことがうかがえます

NHKが好調な理由

上半期の視聴率でなんといっても目立つのがNHKの好調。ではなぜNHkの視聴率が好調なのか?ということはいろいろな理由が考えられるとは思いますが、私としては視聴率を測定するさいのサンプル世帯の年齢構成にその要因があるのではと思っています


でこれからの話は噂話程度として読んでもらえればいいのですが、視聴率を測定するさい関東地区の場合は1都6県+静岡県の一部(熱海市伊東市)から600世帯を抽出して測定しています*2。そしてどうやってそのサンプル世帯を抽出しているのか、どうやって測定しているかといったことはメディア・マーケティングデータ、広告プランニング・効果測定、市場調査ならビデオリサーチのサイトに公表されているのですが、サンプル世帯の年齢構成比は公表されていません


そのサンプル世帯にM3(男性50代以上)、F3(女性50代以上)といった高齢者層をかなり増やしているのではないかという話が2chの視聴率スレなんかでたまに話題になったりします。無論現在の日本は高齢者社会が進んでいるためこの層を増やすこと自体はいいのですが必要以上に増やしているという憶測が後を絶たない。どうしてそういう憶測が出てくるかというとこのM3、F3という層はテレビの視聴時間が長い層*3なので視聴率の低下に歯止めをかけるためこの層を増やしているのでは?というわけです(所詮ビデオリサーチは電通や民放キー局が出資した会社なので)


もっともなんら根拠のない話ではあるんだけど、近年のHUTが下げ止まり回復傾向にあること、高齢者受けしやす番組が多いNHKが好調なことを考えるとありうる話かなと思ってしまう

*1:総世帯視聴率。調査対象となる世帯全体で、どのくらいの世帯がテレビ放送を放送と同時に視聴していたのかという割合

*2:関西地区と名古屋地区も600世帯、他は200世帯

*3:2005年 国民生活時間調査報告書(pdf)参照