巣作りドラゴン(クー連隊長)から学ぶエロゲ会社の経営学


最近ニコニコ動画にて「巣作りドラゴン」のプレイ動画をみています。エロゲのユーザーなら知っている人も多いかと思いますが、製作はソフトハウスキャラでエロゲのブランドでは珍しいシミュレーション専門に作っているブランドです
そしてソフトハウスキャラのもうひとつの特徴として中古市場でプレミアが付いているソフトが多いことがあげられます。こちらを見ていただけるとわかるのですが
エロゲ中古価格高額作品まとめ - And Then There Were None
最も希少価値があるエロゲとは? - August Dojin Data Base
「葵屋まっしぐら」「ブラウン通り三番目」「真昼に踊る犯罪者」「レベルジャスティス」「アルフレッド学園魔物大隊」「巣作りドラゴン」といった主に巣作りドラゴン以前に発売されたソフトにプレミアついているようです。では何故プレミアがついているのか
wikipedia:ソフトハウスキャラ

上述のように、ブランド創立から長年経過してから突然ファンが大きく増えたことや、過去作のキャラが毎回複数人おまけ出演していることから、過去作の再発売を望む声は多い。しかしブランドからは、企業体力が弱く新作製作に大きく影響が出るということで、再発売やリメイクはしないと発表されている。(ただし、「Dancing Crayzies」のようにある程度流れを汲んだ新作を出すことはある。)そのため特に初期作は中古市場にもほとんど出回らず、価格が非常に高騰している。

これに加え販売数が少ないこともプレミアに拍車をかけているようです。そしてリメイクやDL販売のような再発売をしない理由を巣作りドラゴンの会話シーンでそれとなく述べています。それが以下のシーンです(下記動画の1分11秒あたりからのシーンの会話)


メイド
「いらっしゃいませー♪如何ですかあー♪」


クー
「頑張ってるわね。売れ行きはどう?」


メイド
「はい。かなり良いです」


クー
「それは安心何が売れているのかな?足らない物があったら、すぐに補充するからね」


メイド
「ワッフルです」


クー
「・・・・・・は?」


メイド
「ワッフルです」


クー
「ワッフルって食べ物の?」


メイド
「はい」


クー
「・・・・・・それって商品リストにはないわよね」


メイド
「ええ。ですが、侵入者さん達が携帯食に飽きたと言ってましたので、作ってみたら大当たりでした♪」


クー
「なるほど・・・・・・・で、売上はいくら?」


メイド
「ええと。こんな感じです」


クー
「使った材料代は?」


メイド
「こんな感じです」


クー
「・・・・・・全然、大赤字じゃない!」


メイド
「えええっ!そんなハズは・・・・・・あ、材料費の見積もり、間違ってた!」


クー
「このお馬鹿!」


メイド
「す、すみませーん」


クー
「まあ良いわ。ワッフルの売値を少し上げて、とりあえず損失を減らしなさい」


メイド
「え。でも売値を上げたら回転がおちませんか?」


クー
この売上数なら大丈夫よ。その代わり、一日で作る数を制限。品切れでも追加は作っちゃ駄目よ」


メイド
「え?そうなんでか?」


クー
「基本的に一見客ばかりだから良いのよ。常連になれるのはご主人様と捕虜、それに私達だけでしょ」


メイド
「え?よく分からないのですけど」


クー
「簡単に言うと・・・・・・(とても長いお話)」※以下は音声のみ
常連客をつくるつもりなら多少の損失を覚悟してもニーズに応えるほうがお得だけど、次にいつ来るかわからないお客さんばかりを相手にする場合は材料を無駄にしないほうがお得なの。一日の販売量を完売すれば利益が出る数で固定し、リスクを極力減らすってことね。幸い人気は上々だから数が出るのは予想できるわよね。後はワッフル作りを確実に行い失敗作を作らない事が大事ね。くだらないミスでの損失は痛いから。だいたいこんな感じだけどわかった?

ニコニコ動画のタグにも「ワッフル=このソフト」とあったりコメントにも「ソフトハウスキャラの経営方針か」なんてコメントがありますが、おそらくそういうことなんでしょうね。あとは再発売に関しては税金の問題もあるのでしょうが


ただ中古市場で値段が高騰しててもメーカーに金が入ってくるわけでも無いですし、なにかしらメーカーに負担がかからずに手に入りやすくする方法があると良いのですけどね