大切なのはWBCの後

日本の2連覇で幕を閉じた第2回WBCワールド・ベースボール・クラシック)。この大会の日本戦の視聴率はこういう結果になっています

第2回WBCの視聴率

※視聴率、放送時間等はプロ野球の視聴率を語るblogより
※数字は全て関東のもの

第1ラウンド(東京ラウンド)
日付 対戦相手 放送局 放送時間 視聴率
3/05(木) 日本×中国 テレ朝 18:42-21:54 28.2%
3/07(土) 日本×韓国 テレ朝 18:55-22:14 37.8%
3/09(月) 日本×韓国 テレ朝 18:34-21:54 32.1%
第2ラウンド(サンディエゴラウンド)
日付 対戦相手 放送局 放送時間 視聴率
3/16(月) 日本×キューバ TBS 6:00-8:30 24.6%
3/18(水) 日本×韓国 TBS 12:05-15:35 21.2%
3/19(木) 日本×キューバ TBS 12:05-15:37 20.2%
3/20(金) 日本×韓国 TBS 10:05-13:54 40.1%
準決勝・決勝
日付 対戦相手 放送局 放送時間 視聴率
3/22(日) 日本×アメリカ TBS 9:05-12:26 28.7%
3/24(火) 日本×韓国 TBS 10:35-14:48 37.6%

第1回WBCの視聴率

ちなみに第1回WBCの視聴率はこういう結果でした

第1ラウンド(アジアラウンド)
日付 対戦相手 放送局 放送時間 視聴率
3/03(金) 日本×中国 TBS 18:25-21:54 18.2%
3/04(土) 日本×台湾 日テレ 19:00-21:24 20.3%
3/05(日) 日本×韓国 テレ朝 18:00-21:19 18.5%
第2ラウンド(アメリカラウンド)
日付 対戦相手 放送局 放送時間 視聴率
3/13(月) 日本×アメリカ 日テレ 5:45-9:30 11.6%
3/15(水) 日本×メキシコ テレ朝 19:00-21:24 10.8%
3/16(木) 日本×韓国 TBS 11:54-15:21 14.4%
準決勝・決勝
日付 対戦相手 放送局 放送時間 視聴率
3/19(日) 日本×韓国 TBS 11:50-? 36.2%
3/21(火) 日本×キューバ 日テレ 10:45-15:15 43.4%


全体的に第1回より視聴率が上がっておりそれだけ注目されていたということなのでしょう。正直WBCの概要や問題点なんかを見るとここまで盛り上がる大会なのかとは思ってしまうのですが。それはともかくとしてプロ野球人気(特に視聴率面)で陰りが出ていると言われている現状ではプロ野球がまた盛り上がる良いきっかけになると思っている人もいるかもしれません

第1回WBCの後の巨人戦視聴率

ただWBCが盛り上がったからプロ野球も盛り上がるかというとまた別問題だったりします。というのも第1回WBCの後の話ですが、第1回のWBCが終了した後すぐにプロ野球が開幕しました。WBC優勝の効果もあり開幕戦の巨人戦視聴率も良いだろうと思いきや開幕3連戦の視聴率は

3/31 15.9%
4/1 10.4%
4/2 15.3%

平均13.9%。この3連戦の平均値は1997年以降最低の数字、さらにシーズン通しても巨人戦視聴率は9.6%(加重平均)で初めての年間二桁割れで過去最低の視聴率という結果になっています。まあ日本シリーズのような特別な試合は5戦の加重平均で18.9%と2001〜2005年の日本シリーズの視聴率*1と比べてみてもそう大差ない結果だったのですが、リーグ戦にはWBCの恩恵は全くなかった。見方によればWBCの報道によってリーグ戦の存在が希薄化してしまったともいえるかもしれません
こういうWBCのような代表戦が盛り上がってもリーグ戦のほうにその盛り上がりが波及してこない、場合によってはリーグ戦の存在が希薄化してしまうという現象は別に野球に限った話では無く、サッカーやバレー等代表戦が盛んなスポーツでは結構見られる話です

代表戦の功罪

代表戦は注目度の高さゆえにその競技自体の認知度、普及度、人気を上げるのにもっとも手っ取り早いし効果も高い。反面代表戦に注目が集まるほど本来注目されてほしいリーグ戦のほうに注目が集まりにくくなることがある。プロ野球は過去には巨人戦の高視聴率のおかげでそういう面で代表戦に頼る必要が無かったのですが、巨人戦の視聴率低下により巨人戦が担っていたそういう役割を代表戦に期待する関係者もいるのではないかと思います。ただそういう代表戦が持つもう一つの側面に気付いているどうか
WBC2連覇、そして高視聴率で良かったというだけで終わりじゃなくて、今後代表戦をどう扱うか。プロ野球そして野球界全体にとってWBCの後をどうするかが大切なんだと思う