2009年度(2010年3月期)の在京民放キー局の番組制作費

在京民放キー局の2009年度(2010年3月期)の決算資料が全局で公開されたので、在京民放キー局の第3四半期決算から見る番組制作費に続き2009年度の各局の番組制作費をまとめてみました

※各数字は以下のサイトにある決算の資料などから
日本テレビ
http://www.ntv.co.jp/ir/library/presentation/booklet/index.html

TBS
http://www.tbsholdings.co.jp/ir/library/setsumeikai.html

フジテレビ
http://www.fujimediahd.co.jp/ir/presentation.html

テレビ朝日
http://company.tv-asahi.co.jp/contents/ir_setex/index.html

テレビ東京
http://www.txhd.co.jp/ir/library/presentation/


※最新の番組制作費は2016年度(2017年3月期)の在京民放キー局の決算資料から見る番組制作費を見てください。
※2008年度と2010年度〜2015年度の番組制作費と2011年度〜2016年度の視聴率は以下を見てください。

・番組制作費
2008年度の決算資料から見る在京民放キー局の番組制作費
2010年度(2011年3月期)の在京民放キー局の決算から見る番組制作費
2011年度(2012年3月期)の在京民放キー局の決算資料から見る番組制作費
2012年度(2013年3月期)の在京民放キー局の決算資料から見る番組制作費
2013年度(2014年3月期)の在京民放キー局の決算資料から見る番組制作費
2014年度(2015年3月期)の在京民放キー局の決算資料から見る番組制作費
2015年度(2016年3月期)の在京民放キー局の決算資料から見る番組制作費
・視聴率
NHKと在京民放キー局の2011年度の視聴率
2012年度のNHKと在京民放キー局の視聴率
2013年度のNHKと在京民放キー局の視聴率
2014年度のNHKと在京民放キー局の視聴率
2015年度のNHKと在京民放キー局の視聴率
2016年度のNHKと在京民放キー局の視聴率

在京民放キー局の2009年度決算

まずは各局の決算を見てみます

連結

※△は損失
※( )内の数字は前年同期比、また( )内の数字が無いものは比較出来ないため

日本テレビ TBS フジテレビ テレビ朝日 テレビ東京
売上高 2969億3300万円(−8.5%) 3512億6200万円(−5.7%) 5838億4300万円(3.6%) 2302億3600万円(−6.9%) 1060億3300万円(−11.5%)
営業利益 235億6200万円(92.9%) 33億4300万円(−81.9%) 92億7900万円(−53.2%) 72億1600万円(258.1%) 18億7300万円(41.0%)
経常利益 271億8400万円(67.5%) 39億200万円(−80.5%) 120億6000万円(−46.1%) 87億4400万円(153.8%) 20億6500万円(45.6%)
当期純利益 165億9500万円(195.2%) △23億1300万円(−) 74億5900万円(−55.0%) 30億2400万円(−) 11億9200万円(−)
単体
日本テレビ TBS フジテレビ テレビ朝日 テレビ東京
売上高 2610億6000万円(−6.0%) 2179億1900万円(−) 3273億5900万円(−5.9%) 2067億2300万円(−6.4%) 937億6500万円(−12.8%)
営業利益 222億1000万円(164.7%) △26億8200万円(−) 98億8400万円(−44.7%) 43億7600万円(−) 5億3000万円(−)
経常利益 251億1600万円(113.8%) △23億5500万円(−) 102億2400万円(−54.3%) 66億4700万円(842.8%) 14億7600万円(1505.1%)
当期純利益 144億4300万円(345.1%) △36億7800万円(−) 63億9200万円(−32.2%) 23億4000万円(−) 16億5800万円(−)


2008年度はテレビ朝日テレビ東京が連結で最終赤字でしたが、2009年度はTBSが最終赤字となっています。

2009年度(2009/4/1〜2010/3/31)の各局の番組制作費

次に各局の番組制作費を見てみます
※番組制作費にどのような費用が含まれるかは局及び年度によって違うのでその点を考慮して見て下さい

日本テレビ

2009年度の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
番組制作費 947億1700万円 1122億3300万円 −175億1500万円 −15.6%
四半期毎の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
第1四半期 232億5800万円 306億4100万円 −73億8100万円 −24.1%
第2四半期 239億2200万円 305億3200万円 −66億0900万円 −21.6%
第3四半期 232億8100万円 271億1600万円 −38億3400万円 −14.1%
第4四半期 242億5300万円 239億4300万円 +3億900万円 +1.3%

TBS

2009年度の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
番組制作費 1050億7000万円 1156億3500万円 −105億6500万円 −9.2%
四半期毎の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
第1四半期 259億9500万円 299億4300万円 −39億4800万円 −13.2%
第2四半期 275億9000万円 304億0900万円 −28億1900万円 −9.3%
第3四半期 257億6600万円 271億0900万円 −13億4300万円 −5.0%
第4四半期 257億1900万円 281億7400万円 −24億5600万円 −8.8%

フジテレビ

2009年度の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
番組制作費 1049億円 1102億円 −53億円 −4.8%
四半期毎の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
第1四半期 270億円 263億円 +7億円 +2.6%
第2四半期 261億円 280億円 −19億円 −6.6%
第3四半期 260億円 273億円 −13億円 −4.7%
第4四半期 256億円 285億円 −29億円 −10.0%

テレビ朝日

2009年度の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
番組制作費 756億9400万円 903億6800万円 −146億7300万円 −16.2%
四半期毎の番組制作費

テレビ朝日は第1四半期以外は四半期毎の単独の数字を公開していないため、第2四半期以降は四半期毎の数字を差し引いて計算したものを載せてあります

2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
第1四半期 196億2100万円 213億6400万円 −17億4300万円 −8.2%
第2四半期 191億9400万円 231億1700万円 −39億2300万円 −17.0%
第3四半期 180億3900万円 226億2400万円 −46億4600万円 −20.7%
第4四半期 188億4000万円 232億8100万円 −44億4100万円 −19.1%

テレビ東京

2009年度の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
番組制作費 335億5500万円 409億500万円 −73億5000万円 −18.0%
四半期毎の番組制作費
2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
第1四半期 81億1100万円 102億8800万円 −21億7700万円 −21.2%
第2四半期 82億8000万円 114億3900万円 −31億5900万円 −27.6%
第3四半期 82億6100万円 96億2000万円 −13億5900万円 −14.1%
第4四半期 89億200万円 95億5700万円 −6億5500万円 −6.9%

全局の番組制作費の比較

2009年度 2008年度 前年同期比 伸び率
日本テレビ 947億1700万円 1122億3300万円 −175億1500万円 −15.6%
TBS 1050億7000万円 1156億3500万円 −105億6500万円 −9.2%
フジテレビ 1049億円 1102億円 −53億円 −4.8%
テレビ朝日 756億9400万円 903億6800万円 −146億7300万円 −16.2%
テレビ東京 335億5500万円 409億500万円 −73億5000万円 −18.0%

2010年度の番組制作費の見込み

2009年度は全局とも番組制作費が減少しており、中には大幅に番組制作費を削減した局もありました。では2010年度はどのような傾向になりそうなのかを各局の2010年度の業績見込みなどから見てみました

2010年度番組制作費の見込み
日本テレビ 約932億円(−1.6%)
TBS 984億円(−6.4%)
テレビ朝日 764億円(1.0%)
テレビ東京 336億9900万円(0.6%)

フジテレビは具体的な見込みの数字を出していませんが資料にある「番組制作費の推移」を見ると2010年度も減らす予定のようです。こう見ると2010年度もほとんどの局が番組制作費を減らす予定ではあるようですがその減額幅はかなり小さくなっており、テレビ朝日テレビ東京のように僅かながらも増やす予定の局もあります。売上が回復するのを当て込んでいるのかと思いましたが各局の2010年度の業績見通しを見ると、売上は微増か減少と見ている局が多く楽観的な予測はしていないようです。となるともしかしたらここ数年減少を続けてきた番組制作費もこれ以上削る余地が少なくなってきたのかもしれません
結局、番組制作費を含め経費を削減していても限界はあるわけで売上を回復させない事には今後もジリ貧は続くと思われる。ただCM出稿など売上の柱となっている広告収入がそう回復するとも思えないので、いかに広告収入以外の収入を確保していくかが今後のテレビ局では最も重要な課題になるんじゃないかと個人的には思っています。