【2015年】ブックメーカーにおけるノーベル平和賞のオッズ

http://www.asahi.com/articles/ASHB40V59HB3UHBI01R.html
今年もノーベル賞発表の時期が来ましたので、昨年と同じくノーベル平和賞の受賞者を対象としたブックメーカーのオッズを見てみました。
※2014年のオッズはブックメーカーにおける2014年ノーベル平和賞のオッズを見て下さい。
※10/6追記 候補対象者が増えたため追加。
※10/7追記 PaddyPowerのオッズを追加。
※10/8追記 候補対象者が増えたため追加とオッズが大きく動いたためオッズの修正。
※10/9追記 受賞結果と直前のオッズ画像を追加 

10月8日時点のブックメーカーによるノーベル平和賞のオッズ

※オッズはOddschecker | Betting Odds, Tips, Free Bets, Bookie OffersNobel Peace Prize Winner Betting Oddsを参照。
※オッズはデシマル式(Decimal Odds)*1です。
※複数のブックメーカーのオッズを参照しているため、オッズには幅があります。
※10月8日時点のオッズであり、常にオッズは変動しています。

候補対象者 肩書 オッズ
1 Angela Merkel 現ドイツ首相 3.0〜8.0
2 Denis Mukwege コンゴの婦人科医 5.5〜8.5
3 Pope Francis ローマ教皇 6.0〜8.0
4 Mussie Zerai エリトリアの聖職者 6.0〜9.0
5 Novaya Gazeta ロシアの新聞 7.0〜13.0
6 Article 9 Association 日本国憲法条文(九条の会 9.0〜17.0
7 Edward Snowden 元CIA、NSA局員 12.0〜21.0
8 Raif Badawi サウジアラビアの作家、活動家 13.0〜17.0
9 Victor Ochen ウガンダの活動家 13.0〜21.0
10 Daisaku Ikeda 創価学会名誉会長 15.0〜19.0
11 Ban-Ki Moon 国連事務総長 15.0〜21.0
12 Gene Sharp アメリカの政治学 15.0〜26.0
12 Flemming Rose デンマークのジャーナリスト 15.0〜26.0
14 One Billion Acts of Peace organisers 平和運動のキャンペーン 17.0〜17.0
15 David Krieger 核廃絶団体の創設者 17.0〜29.0
16 UNESCO 国連機関 21.0〜21.0
17 Mary Robinson アイルランドの元大統領 21.0〜26.0
18 Dawn Engle and Ivan Suvanjieff 平和運動団体 21.0〜34.0
19 Chelsea Manning アメリカ軍兵士*2 21.0〜41.0
20 Catherine Hamlin オーストリア産婦人科 26.0〜26.0
20 World Health Organisation(WHO) 国連機関 26.0〜26.0
20 Barack Obama 現アメリカ大統領 26.0〜26.0


日本で注目なのはやはり「憲法9条」でしょうか。昨年のブックメーカーのオッズは50倍だったのに対して今年は10倍前後とブックメーカーの評価が高くなっており、有力候補の一つと見ているようです。
また、現在シリアの難民問題が深刻化しており、難民の受け入れに積極的な姿勢を見せているドイツのメルケル首相を有力候補とするニュースも出ています*3。ただ、ブックメーカーでは対象になっていないようです。これは、おそらくノーベル平和賞は推薦制で締め切りが2月1日*4なため、まだシリアの難民問題が深刻化する前でもあり、メルケル首相を推薦したという情報が出ていないからではないかと思います。とはいえ、難民問題に対するメッセージとして難民問題に携わっている人や団体が受賞する可能性は十分に考えられ、個人的にはブックメーカーでも評価が高く、アフリカからの難民・移民の支援などで活躍しているMussie Zerai氏が有力候補と考えています。
あと、現創価学会の名誉会長である池田大作氏も候補となっています。まあ推薦制なので候補に上がること自体はわかるのですが、意外と評価の高いオッズとなっています*5。何か受賞するような良い情報でも出回っているのでしょうか?気になるところです。


10/8 追記
ノーベル平和賞の発表間近になってメルケル首相の名前がブックメーカーの対象に出てきました。しかも本命視されているようです。メルケル首相が推薦されていたという情報が出てきてのでしょうか?


10/9 追記
10月9日にノーベル平和賞の受賞者が発表されました。結果は、
ノーベル平和賞にチュニジア民主化貢献団体 NHKニュース

ことしのノーベル平和賞について、ノルウェーオスロにある選考委員会は、チュニジア民主化に貢献した「チュニジアン・ナショナル・ダイアログ・カルテット」を選んだと発表しました。選考委員会は選んだ理由について、「チュニジアの事例が民主化を目指す中東やアフリカなどの他の国々の手本となってほしい」としています。

となりました。ちなみにノーベル平和賞発表直前のオッズはこんな感じでした。

10月9日 17:40のオッズ。

10月9日 17:55のオッズ。





※10/7 追記
アイルランドブックメーカー「PaddyPower」のオッズが他のブックメーカーとはちょっと違っているため、別に抜き出してみました。

PaddyPowerの10月7日時点のノーベル平和賞のオッズ

※オッズはNobel Prizes BettingNobel Peace Prize Winner Betting Oddsを参照。

候補対象者 肩書 オッズ
1 Mussie Zerai エリトリアの聖職者 7.0
1 International Campaign to Abolish Nuclear Weapons(ICAN 核兵器廃絶キャンペーン 7.0
3 Denis Mukwege コンゴの婦人科医 8.0
3 Novaya Gazeta ロシアの新聞 8.0
3 Pope Francis ローマ教皇 8.0
6 Iraq Body Count イラクの民間人死亡者統計プロジェクト*6 11.0
6 Japanese people who conserve Article 9 日本国憲法条文 11.0
8 Flemming Rose デンマークのジャーナリスト 13.0
9 Mohammad Javad Zarif 現イラン外務大臣 17.0
9 Raif Badawi サウジアラビアの作家、活動家 17.0
9 Victor Ochen ウガンダの活動家 17.0
12 Ban-Ki Moon 国連事務総長 21.0
12 Daisaku Ikeda 創価学会名誉会長 21.0
12 David Krieger 核廃絶団体の創設者 21.0
12 Edward Snowden 元CIA、NSA局員 21.0
12 Gene Sharp アメリカの政治学 21.0
12 One Billion Acts of Peace organisers 平和運動のキャンペーン 21.0
12 Mary Robinson アイルランドの元大統領 21.0
19 Chelsea Manning アメリカ軍兵士 26.0
20 Transparency International 汚職に取り組み非政府組織 34.0
20 UNESCO 国連機関 34.0
22 Maggie Gobran コプト教の修道女 41.0
22 Sheikh Sabah Al-Ahmad Al-Jaber Al-Sabah クウェート首長 41.0


特徴的なのはMussie Zerai氏と並んでICAN核廃絶キャンペーン)を本命視している点。また、500倍以上の一種のネタ枠的な対象もあり、レオナルド・ディカプリオ氏やウェイン・ルーニー氏、さらにFIFA汚職事件の渦中の人物であるゼップ・ブラッター氏の名前もあったりします。

*1:日本の公営ギャンブルのオッズと同じ表記です。

*2:ウィキリークスやガーディアン紙へ情報を漏らした事により現在服役中。

*3:メルケル独首相にノーベル平和賞のチャンス、独紙 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

*4:ノーベル平和賞、ローマ法王や「九条の会」など候補-ロイター

*5:ちなみに10月6日時点の池田大作氏のオッズ15倍は、昨年ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイ氏と同オッズ。

*6:詳しくはイラク・ボディー・カウントとは - コトバンクを参照。