江戸幕府のお茶汲み

http://news.ameba.jp/weblog/2008/09/17984.html
ちょっと前に話題になっていたお茶汲みの話。お茶汲みは現代ではさして重要な仕事とは言えないですが、江戸幕府においてはお茶汲みが役職として存在していました


その役職名を表坊主といいます(他にも奥坊主、御数寄屋坊主、御用部屋坊主等いろいろいた)。仕事は老中、若年寄といった幕府の役人や江戸城に登城してきた大名に茶を進める。給仕をする。案内や取り次ぎなどをすること。まあ現代のお茶汲みと仕事は近いかな。ちなみに坊主とありますが剃髪はしているものの別に出家をしているわけでは無くちゃんとした幕臣。役高は二十俵二人扶持。奥坊主には御役金二十三両。御用部屋坊主には御役金二十両がつきました(役高、御役金については笹間良彦著「江戸幕府役職集成」より参照)
仕事が仕事なだけに身分も御目見得以下で報酬も安い。ただしこの役職は諸方からの付届けがかなりあったため生活は裕福だったそうです

付届けがある理由

なぜ付届けがあるかというとまず茶が飲めなくなることwまた表坊主たちは江戸城の慣習、儀礼に精通していたため大名は登城すると表坊主の世話になりっぱなしになっていたこと。さらにこの役職は基本的に江戸城のどの部屋にも出入りすることができたため幕府内のあらゆる情報を持っていたこと。そういう事から付け届けをしておき機嫌を取っておくことで城内で恥をかかないようにしたり情報を引き出したりしていたそうです


まあお茶汲みといえども馬鹿にならない時代があったというお話です