国税庁の「酒のしおり」から見るお酒の現状-洋酒編-

チューハイに続いて「ウイスキー」「ブランデー」「果実酒」(ワインやシードルなんかがこの分類)といった洋酒系をみていきます
酒のしおり|統計情報・各種資料|国税庁
酒類販売(消費)数量の推移(PDFファイル/1,006KB)より抜粋

果実酒 ウイスキー ブランデー ビール
平成8 159 139 34 6,697 9,657
平成9 225 134 29 6,330 9,410
平成10 298 138 27 5,857 9,456
平成11 278 132 25 5,508 9,554
平成12 266 124 22 5,185 9,520
平成13 253 116 19 4,622 9,556
平成14 259 106 18 4,132 9,455
平成15 237 98 14 3,783 9,120
平成16 226 88 12 3,617 9,042
平成17 238 83 11 3,408 9,015
平成18 229 80 10 3,305 8,856

※単位は千KL
※参考としてビールの数字も表記
※計は全酒類の合計値


果実酒に関しては平成10年ごろに起きたワインブームを境に減少傾向とはいえかなり日本に根付いている印象かな。実際平成元年の果実酒販売、消費量は113千KLだったのでまだ2倍近い消費量を保っている。逆に完全に縮小傾向というか危機的といってもいい状況なのがウイスキー、ブランデー。この2酒類は平成元年、平成9年の酒税法改正で大幅に税率が引き下がり、さらに輸入品に関しては円高傾向の恩恵もあって値段が急激に下がったのにも関わらず消費が上向くどころか低下の一途。まだ高税率だった昭和55年のウイスキー、ブランデーの販売、消費量は360千KL*1だったのを考えると非常に厳しいと言わざるおえない
ちなみ現状の酒税率はこんな感じになっている
ビール酒造組合
ビールの酒税減税に関する要望書(pdf)
[:title]

ウイスキー、ブランデーは生き残れるか?

おそらく果実酒は今後もこのぐらいの量の消費が続くと思う。ワインブームは沈静化したとはいえ健康、低アルコール指向の今の日本にも比較的合う酒でもあり需要は底堅いと見る。逆にウイスキー、ブランデーについては本当に先が見えない。これだけ追い風があるにも関わらず消費は伸びないし、さらにジンやウォッカと違い応用もしづらいだろうし。。。いっそ思いっきりアルコール度を下げるとかしないと今の日本には合わないのかも。ウイスキーオタクでもある私としては寂しい限りですが



国税庁の「酒のしおり」から見るお酒の現状-日本酒、焼酎編- - longlowの日記
国税庁の「酒のしおり」から見るお酒の現状-チューハイ編- - longlowの日記

*1:この時代はウイスキー、ブランデーの分類が一緒だったため合わせての数字